第11回京都スポーツ写真コンクール 入選作品公開!!
2020年11月1日から2021年1月25日まで作品募集を行った「第11回京都スポーツ写真コンクール」。
今回は220点の応募作品が集まりました。選考委員会による選考を経て、記念すべき第11回目の入選作品が決定しましたのでお知らせします。
今年度は市民スポーツ会館とサンサ右京の2か所で入選作品展を行い、たくさんの方に見に来ていただきました。迫力のある力作の数々をぜひご覧ください。
募集期間 |
2020年11月1日(日)~2021年1月25日(月) |
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応募作品総数 | 220点 |
表彰式 |
新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止いたしました |
入選作品展 |
①期間:2021年2月27日(土)~3月21日(日)
②期間:2021年3月23日(火)~3月30日(火) |
━ 講評 ━
今年度はコロナ禍の中、スポーツ界では2020東京オリンピックの延期という大きな出来事があり、また多くのスポーツイベントが中止、延期となりました。それに伴いこのコンクールを開催するにあたっては、どのようにして開催するのか事務局でも検討を重ねられましたが、今年度も開催することができ、また応募点数の面でも予想以上に多くの作品が集まり大変良かったと思います。
さて、一昨年のラグビーワールドカップの影響か、応募作品にはラグビーの写真が多く見受けられ、市長賞にもラグビーの写真が入賞しました。会場に出向かれた方、TV観戦の方など多くの皆様が海外の大きい選手に立ち向かう日本チームの熱戦に大いに元気づけられ、応援されていたことでしょう。スポーツの持つ大きな力を改めて感じました。他の応募作品には例年通りの競技写真が見られましたが、大会数も少なかった影響か全体的な作品のレベルは残念ながら少し低調でした。
コロナ禍を乗り越え、また以前のような形でスポーツを「する、みる、支える」で大いに皆さんとともに楽しみたいものです。そして来年度には応募作品がこれまで以上に多くなり、益々内容の充実したコンクールになるよう願っています。
2021年2月19日
第11回京都スポーツ写真コンクール
選考委員長 宮野 正喜
京都市長賞
「光の道を」 武田 仁宏
ラグビー競技の写真は芝や土まみれでボールを奪い合う密集したシーンや、トライの瞬間、ゴールキックなどが数多くみられますが、作者はもっと違ったラグビー写真を目指されたのでしょう。午後の日差しが作る強い影と緑の芝生が生み出すコントラストある美しい色調、そして選手を引き立たせる洗練されたトリミング構成に作者の感性が光ります。またこの構図は撮影中、偶然に生まれたものではなく、何よりも予め立てた撮影プランに沿って狙い通りのイメージを作り撮影に臨んだ姿勢が素晴しいと思います。
加えてタックルをかわしてトライに向かう選手とディフェンスの交錯した一瞬のシーンは、ラグビー競技の見所であり、その場面を美しく捉えた点に於いても作品の価値を高めています。競技写真としても高いレベルにあり、スポーツ雑誌の見開きで使用できるプロフェッショナルなクオリティーでした。
京都市スポーツ協会会長賞
「空中舞」 田山 博憲
抜群のシャッタータイミングが光っています。空中の人の、水中の人の、そして演技を見ている人の、ひとりひとりの違った動き、表情を一瞬でとらえた躍動感のある素晴らしい作品です。
京都市教育長賞
「400mリレー」 森本 卓也
リレーのバトンパスはここでの減速がタイムに大きく影響することから走者が最も緊張する場面です。この写真のテーマとなっているバトンを渡した選手は多分思っていたようなイメージでパスができ、強い緊張感から解き放された感情が爆発したのでしょう。こちらまでその大きな声が聞こえてきそうです。また左に流れながらカメラに向かってくる走者をいいタイミングでシャープに捉えた撮影技術も大変良かったと思います。
京都市体育振興会連合会 会長賞
「追い抜いた!」 江川 佑美
手をぐっと握りしめ、懸命に走る姿とあたたかく応援する姿が一枚の写真で表現され、笑顔にさせてくれる作品です。
京都新聞賞
「伸びしろ無限大」 小倉 正紀
幼い女の子が鉄棒にぶら下がっている単純な構図ですが、その愛らしい目とポーズに引き込まれます。
身長が足らずいつも鉄棒に捕まるときにはこのビール箱を置いてあげるのでしょうか、愛しい孫を見つめるような優しい、嬉しい眼差しがこの画面から伝わってきます。
KBS京都賞
「激しいボールの争奪」 小和泉 春男
コロナ禍の中、小学生のスポーツ活動も大きな影響を受けています。特にラグビーは密集になることが多く、指導するにも大変難しいことだろうと推測します。
さて、そんな中でも真剣にプレーしている子供たちの動きを、マスクをした関係者とともに今の時世をうまく切り撮りました。咲き乱れるコスモスを背景に入れたカラフルな画面構成も良かったと思います。
朝日新聞社賞
「男の子には負けない」 長谷川 顕史
キッズラグビーのフェスティバルなのか、賑やかな中で子供たちがボールを追いかけているシーン。
会場の雰囲気も出しながら、走っている子供たちの表情が可愛らしく、プレーしている楽しい気持ちが伝わってきます。また中央の選手が女の子なんでしょう、それを男の子がみんなで追いかけるという構図も面白かったと思います。ただパソコン作業においてデータ処理に少し手をかけすぎた点が気になりました。
エフエム京都賞
「奉納相撲」 深井 征子
毎年9月に上賀茂神社で行われる烏相撲神事の一コマです。投げを打った瞬間の砂の飛び跳ねるところが逆光に映え、豪快な勢いが良く表現されています。また見物客、行事役の表情がその場の雰囲気を醸し出しており、構図も背景に奉納された酒樽、テントの文字を入れるなどよく計算されています。残念ながら投げを打つ位置と向きが少し計算通りにはいきませんでしたね。
京都サンガF.C.賞
「ザ・セーブィング」 德本 晃一
相手のボールを奪いに行くという強い気持ちが伝わってきます。
また、ピッチの緑が美しく、すがすがしい子どもの思いとマッチしており、とても素敵な写真です。
京都ハンナリーズ賞
「私は勝つ!」 小森 隆史
すべてのスポーツに共通することですが、1プレー1プレーに集中することが上達、勝利につながると思います。スポーツを通じて物事に必死に取り組み、集中力を身につけ、心身ともに成長していただきたいです。
ボールに集中する2人の選手の真剣なまなざしに心を打たれ、この作品を選ばせていただきました。
京都フローラ賞
「タッチプレー」 河野 實
選手のプレーに対するひたむきさが表れている一枚です。まわりで見守る選手、スタッフからも緊張感がうかがえます。表情豊かな素晴らしい作品に決定させていただきました。
ミズノ賞
「青春」 佐野 敏之
女子ソフトボールの選手たち、まさに元気溌剌!!!
記念写真も「ただ並んで正面」では面白くないと考えたのでしょう。緑の芝、グローブ、そして晴天と揃ったところで、みんなで思い切りのジャンプ。演出感いっぱいですが、その場のノリがそのまま絵になってしまいました。まさに青春の素晴しい記念写真です。
J:COM 京都みやびじょん賞
「鬩ぎ合う」 田中 雅之
凛とした道場の雰囲気を出すため、モノクロで表現した意図はよく出ています。またライティングにおいても斜天井に外光が反射しているところなど大変いい感じになりました。欲を言えば背景の人物をデータ処理でアンダーにして表情などがわからないようにすれば、より一層作品としてのイメージがアップしたと思います。
ワールドマスターズゲームズ賞
息を合わせて「1・2 1・2」 深井 賢二
ドラゴンボートは延期になったワールドマスタースズゲームズ2021関西での公式競技として来年行われます。
さて、この宇治川 源平 龍舟祭のドラゴンボート大会は年々盛んになりスポーツ写真の大変面白い被写体の一つになってきました。今回の作品は頑張っている漕手の表情はよく撮れていますが少し引き気味でした。次回はもっと違った角度やアップで狙って下さい。
京都市スポーツ協会特別賞
「列車と並走!」 城戸 憲司
ウインドサーフィンと青い電車の取り合わせは、なかなか面白いシーンで印象に残りました。
どこの鉄道かわかりませんが、電車が1両なので空間が生かせ、青空とともに気持ちの良い爽快感が出ています。作者はサーファーにピントを合わせながら、電車をどの位置でシャッターを押すか、ほんの数秒間ですが緊張の連続だったと思います。
京都市スポーツ協会特別賞
「力漕」 小巻 真司
ハイキーな流し撮りが印象的な作品です。オールの形がわかる程度のブレ具合などシャッタースピードも適切でした。選手の表情をアップにしたかったのか、トリミングで画面を少し切り詰め過ぎたように思います。水面を滑るように進むカヌー独特のイメージからは横長の画面構成が良かったかも知れません。
京都市スポーツ協会特別賞
「錦秋を下る」 塩見 芳隆
スポーツ写真の中に季節感をたっぷりと入れた作品です。ボートの代わりに屋形船が入ればフォトライブラリーによくあるシーンに様変わりですね。渓流下りのワンシーンをまた違った視点で撮った作者の柔軟な発想が生きました。特に乗っている人たちの景色を見ているような雰囲気が面白いです。
京都市スポーツ協会特別賞
「ジャンプができるかな」 白木 文枝
構図がいいですね。超広角レンズの使い方が上手く、大変手慣れた撮影技量を感じます。また青いドームの天井に赤い丸が、縦位置の画面構成を引き締めていて色彩効果も素晴しいです。子供達の表情や動きをこの場で演出するのは難しい中、良くまとめられたと思います。
京都市スポーツ協会特別賞
「頂点へGO」 為平 晃敏
駅伝のスタートシーンを選手の後ろから撮ったあまり見かけない場面ですね。号砲を鳴らすスターター、そして見つめる関係者の一挙一動がスタートの一瞬の中に凝縮されていて、この大会が選手のみならず多くの人たちに支えられていることがよくわかります。スポーツ写真の一つの見方であり、記録写真としてもいいカットです。
京都市スポーツ協会特別賞
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「ドキドキ!BMX!」 堀 祐子
「みんなのスポーツフェスタ」でのBMX教室の一コマ。初めて乗るのか、女の子の緊張した表情でこわごわバイクを操る姿と、横で倒れないよう見守るスタッフの真剣な眼など、このイベントの教室紹介になっています。
天候が雨上がりのためにスポーツの晴れやかな感じや季節感が出にくかったのがちょっと残念でした。