公益財団法人 京都体育協会

第9回京都スポーツ写真コンクール 入選作品が決定!
3/1(金)~作品展を開催

 

1月末まで2か月間に渡って作品を募集した第9回京都スポーツ写真コンクール。350点に迫る作品が応募され、選考委員による審査の結果、入選全30作品が選出されました!

 

3/1(金)から、市内2カ所で、入選作品を集めた作品展を開催いたします。

 

募集期間

平成30年12月1日(土)~平成31年1月31日(木)

応募作品総数 346点
表彰式 日時:平成31年3月9日(土) 10:30~11:00
場所:京都市市民スポーツ会館 会議室
入選作品展

(1)市民スポーツ会館

期間:平成31年3月1日(金)~平成31年3月14日(木)17時
場所:京都市市民スポーツ会館 1階ロビー

 

(2)サンサ右京

期間:平成31年3月16日(土)~平成31年3月22日(金)正午
場所:サンサ右京 1階区民ロビー

京都市右京区太秦下刑部町12番地

 

第9回京都スポーツ写真コンクールについて

 

━ 講評 ━

 

 

 いよいよ2020東京オリンピック・パラリンピックまで、あと1年半近くになりました。今年はラグビーのワールドカップ、各開催種目のプレ大会と、国内では様々な国際大会が開催されますので、スポーツ写真が益々身近に見られる機会が増えることと思います。

 

 

 さて、今年は応募点数が昨年に比して少し減少しました。しかしながら、昨年の講評で触れた影響か、同じようなシーンが数多く出ることもなくなり、日頃報道が少ない競技種目も増え、障害者スポーツも出品され、全体的に見れば個々の作品レベルが向上していると感じました。また今年も審査においては、スポーツをする人だけではなく、見る人、支える人も同じ観点から選考し、結果として審査員全員の意見を集約した思いがうまく反映され、バリエーション豊かな入選作品になったと思います。

第9回京都スポーツ写真コンクール
選考委員長 宮野 正喜

 

京都市長賞

田んぼラグビー女子の部」 居原田 晃嘉

 

シャッターチャンスが素晴らしいの一言です。

ラグビーの醍醐味であるダイビングトライ! 決まる一瞬のプレイヤーは鬼の形相のような表情を見せますが、この試合はトライする方も止める方も笑顔で、もう何もかも忘れ、ひたすら泥の中に飛び込みたい気持ちが溢れていて、何とも楽しい雰囲気が伝わってきます。また撮影ポジションも的確で、作者の狙い通りのシーンが撮れ、ラグビーのアクションシーンとしても秀逸です。あまりカラフルでない場面に赤のTシャツが映え、女性達が思い切り泥んこで真剣(笑顔)にプレーしている姿も可笑しく、この後のシーンを見たい気持ちが抑えられません。

 

 

京都市体育協会会長賞

「攻防」 神内 宏輝

 

水球は水面下ではかなり激しいプレーが行われているようですが、一般的な撮影は何と言ってもゴール前が最も絵になる場面です。水しぶきが飛んで激しい攻防がよく表現されています。残念ながら曇天のため細かい水滴までの描写ができなかった点は惜しいところです。画面構成にまとまりすぎている感はありますが、メジャー競技以外にも目を向けて撮影されている姿勢を今後も続けてほしいと願います。

 

京都市教育長賞

「逃げる」 吉川 浩美

 

ボールを持って走る選手を一生懸命追いかける子供たちのそれぞれの表情と走る姿が真剣なだけに密度の濃い練習内容が伺われます。人物配置は上手くいきましたが、ピントがやや後ピンになっている点が惜しいところです。今年は日本で初めてのラグビーワールドカップ開催、将来の代表選手を夢見る子どもたちに拍手です。

 

京都市体育振興会連合会 会長賞

「がんばった!!」 河野 實

 

「あーしんど!」綱引きで精一杯力を発揮し、体力を使い切った様子が見事に全ての選手(参加者)の表情から伺えます。体育・スポーツが心身にとっても良いということをこの写真を見る人に自然に伝えてくれるすばらしい作品です。

 

京都新聞賞

「Heroになる時」 椿原 進也

 

優勝ランナーのゴールの一瞬を撮り逃がさないよう緊張の中撮影している取材陣と、身を乗り出し道路にはみ出しそうな観客がこの作品の主題です。タイトルは選手を意識してつけられていますが、スポーツを見る人、報道で支える人達を上手く捉えた作品です。画面がやや傾いていることも動きが感じられて良かったと思います。

 

KBS京都賞

「ゴール狙う」 秋田 剛平

 

障害者サッカーの試合を説明する時にピッタリの構図です。ゴールの大きさ、ブレーの仕方など様子がよく分かります。また何よりも皆さんが楽しくされていることが印象的です。昨今は撮影時に肖像権問題などで、どうしても表情を追いにくい傾向になっていますが、この作品からは作者の優しい眼差しとともに、スポーツが持つ大きな役割が見えてきます。

 

朝日新聞社賞

「俺たち最高だぜ!」 小巻 真司

 

勝利の瞬間、無心の喜び、そして友と共有するこの時は、団体競技の最も美しい姿の一つです。スポーツ撮影は幸運に恵まれ素晴らしい写真が撮れる場合もありますが、良いシーンを得るためには撮影場所の選択が必須です。この作品はベンチから飛び出すメンバーを背景にしたことでチーム一体となって得た勝利を上手く表現できました。

 

エフエム京都賞

「ガンバレ ランナー」 澤野 裕之

 

鴨川の河川敷を走る多くのランナーを橋の上から望遠レンズで捉えた京都マラソンの様子です。奥行きのある縦位置の画面構成と、望遠レンズで前後が圧縮された効果により、多くの参加者が走る大会のスケール感も表現されました。ランナーそれぞれの表情が面白く、市民マラソンのイメージがよく出ています。

 

京都サンガF.C.賞

「闘紫鼓舞」 岩田 康孝

 

夕陽を受けながら躍動するサンガサポーター。それぞれが、いろんな表情を見せる中で”思いは一つ 勝利あるのみ”。サンガの選手の心を奮い立たせる良い作品です。

 

京都ハンナリーズ賞

「できたよ!ダンクシュート」 村上 正幸

 

バスケットボールの魅力のひとつに豪快なダンクシュートがあります。そのダンクシュートが決まった達成感やお子様の表情から「絶対に決める!」という様子が伝わってきます。バスケットボールをもっともっと好きになってもらいたいです。

 

京都フローラ賞

「最後の砦」 渡部 めぐみ

 

「絶対にアウトにするぞ」捕手の絶対アウトにするぞという気持ちと熱意が表れている。また、ランナーもセーフになってやる、という意気込みが印象的であり、双方の一生懸命さが伝わってきます。

 

ミズノ賞

「人生最良の日」 橋本 利一

 

優勝の喜びを示すサイン満載の作品です。優勝旗、カップ、応援ボード、賞状、そしてメダルとそれぞれが画面に上手く配置され、全員の笑顔、賞状を持ちながら抱き合うポーズなど構図も出来すぎている点に若干演出? と思いたくなるほど完成されたスナップです。この場で優勝の記念写真を撮っている中で起こったハプニングのシーンに、落ち着いて撮影した作者の技量に感心します。

 

J:COM 京都みやびじょん賞

「ゴール前の激突」 今西 唯夫

 

構図がいいですね、スポーツ雑志の表紙に使える作品です。スティックが絡んだ激しいプレーと飛び跳ねるパックなど、アイスホッケーの魅力を上手く引き出しています。スポーツ写真は撮影中のフレーミングが大変難しいため、現像後のトリミングが重要です。その点でもこの作品のトリミングは適切でした。

 

京都市体育協会特別賞

「勝負あり!」 金川 知加

 

土俵際、俵に足がかかる必死の攻防、ちびっこ相撲の熱気が伝わってきます。またその瞬間を見逃すまいと足元を凝視する3人の審判員と観客の目線が1点に集中している構図が素晴らしい。広角レンズを使用した好例ですが、オートで撮影したため露出アンダーになっています。撮影時に補正するか、現像処理の段階で修正をする習慣を持ってほしいと思います。

 

京都市体育協会特別賞

「卓上の格闘技」 鎌田 愛子

 

どこかのジムで行われている腕相撲大会のようですが、背景のポスター類が何ともミスマッチで、選手、審判ともに真剣なこの勝負がユーモラスに見えます。作者はもう少し画面の整理をしたかったと察しますが、雑然とした雰囲気が却ってよかったかもしれません。

 

京都市体育協会特別賞

「笑顔の失点」 小和泉 春男

 

市民大会で卓球をしている人たちのそれぞれの表情や仕草が面白く、スポーツの楽しさが伝わってきます。スマッシュが決まったのでしょうか満面の笑顔が印象的です。また配置した卓球台を縦位置で撮影した構図も遠近感が出てよかったと思います。

 

京都市体育協会特別賞

「笑顔で大ジャンプ」 古村 清

 

学区の運動会でしょうか、子どもと大人が一緒に縄跳びを楽しんでいる姿がタイミングよく撮られています。リズミカルに飛び跳ねている人の上下のバランスが大変よかった半面、回すスピードが速かったのか縄が見えていないのが少し残念でした。

 

京都市体育協会特別賞

「田んぼがフィールド」 田中 雅之

 

目に泥が入らないか心配するほど、まさに泥んこですね。ボールの位置が絶妙です。撮影は畔道からだと思いますが、狙い澄ましたこのシーン、カメラ位置が高いためかやや説明的に見えます。思い切って作者も泥にまみれて撮ればもっと迫力ある絵になったでしょう。

 

京都市体育協会特別賞

「アクシデント」 水谷 佳重

 

狙って撮れたシーンではないと思いますが、チャンスを逃さずシャッターを押した思い切りの良さがまさに接触した瞬間の画像を捉えました。転倒した選手、急ブレーキで前のめりに倒れこむ選手の表情の対比が次の展開を想像させます。構図的には少しトリミングをしすぎた感がありました。

 

京都市体育協会特別賞

「古式ゆかしく」 山田 修一

 

毎年1月4日に行われる下鴨神社の蹴鞠始めは、サッカーの必勝祈願などでも行われたこともあり、平安貴族の遊びとして現代のスポーツに通ずるものがあります。限られた場所からしか撮影できないので仕方がない面はありますが、構図がやや中途半端に見えます。「アップか引きか」でまとめればより印象深い作品になったと思います。

 

 

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