トラックまたはロードで一定の距離を、歩く速さを競う陸上競技種目。世界選手権やオリンピックでは男女の20km、男子の50kmが行われているが、男子50km競歩は2022年以降、世界的な大会は廃止される事が決まっており、東京オリンピックが最後の大会となる。
競歩のルール
競歩では主に以下で紹介するの2つの反則がないか、審判員が厳しく目視でチェックする。
選手には「注意(イエローパドル)」により歩型の修正が促され、より厳しい判定として「警告(レッドカード)」が出される。3枚レッドカードをとられると「失格」またはペナルティゾーンに入るよう指示され、告知を受けた選手はただちにコースから離れなければならない。
※同じ審判員から同じ選手へのレッドカードは 1 枚のみ。
ロス・オブ・コンタクト(イエローパドル)

いずれかの足は地面に着いた状態で歩かなければならない。両足が地面から離れると、ロス・オブ・コンタクトという反則をとられる。
ベント・ニー(イエローパドル)

前足が接地の瞬間から垂直の位置になるまでの間に、膝が伸びていなければいけない。 曲がると 、ベント・ニーという反則をとられる。
ペナルティゾーン
ペナルティゾーンが設定されている大会にのみ適用される。ペナルティゾーンでは、所定の時間(20kmまでは2分)その中でとどまっていなければならない。ペナルティゾーンで待機した後、レースに復帰出来るが、4枚目のレッドカードが出されたらその場で失格となる。
競歩の注目ポイント
- 歩型違反があるので、大幅な順位の入れ替えがある。ゴール後でも失格を告げられる場合もあるため、結果が出る最後の最後まで勝負が分からない
- 「歩く」といっても、競歩選手の歩く速さは時速16キロ。速く歩くための独特なフォームに注目
- レース中、選手は自分と競っている選手がいくつ警告を持っているか警告掲示板で確認する。競っている選手が2枚の警告を持っていると相手は無理が出来ないと判断し、スピードを上げて引き離しにかかるなど、駆け引きが面白い
- 世界トップレベルになると、反則ギリギリのところで勝負をしている。あくまで審判は「人の目」での判断なので、審判との駆け引きに注目
- 2019年世界陸上では、日本が獲得した3つのメダルのうち2つが男子競歩であり、2つとも金メダルを獲得するなど競歩といえば日本のお家芸となっており、東京オリンピックでは陸上競技種目の中で最も金メダルが期待されている
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【美しく、そして速く】男子20キロ競歩 東京五輪代表 山西利和 選手 | きょうとスポーツ KYOTO Sports
五輪の陸上競技で100年の歴史がある「競歩」。京都大学陸上競技部OBの山西利和選手は、2019年10月の世界陸上競技選手権(カタール)の20キロ競歩で1時間26分34秒をマーク。…