ペタンク・高屋トシコさん/廣瀬道代さん|Sportsful life 〜スポーツが彩る人生〜

ペタンク

百年ほど前に南フランスで生まれた、“都市型スポーツ”の「ペタンク」。ワールドマスターズゲームズ2021関西(以下、WMG)では、オープン競技として京都市と宝塚市の2か所で開催される予定である。京都市ペタンク・ブール連盟に登録している高屋トシコさんと廣瀬道代さんは、今年5月に開催予定だったWMGがコロナ禍で来年に延期されたが、「対戦相手の良いプレーには刺激を受けますね」(高屋さん)、「正確なプレーができた時が楽しくて」(廣瀬さん)と、来年のWMGに向けて練習に余念がない。

ペタンクは、野球のボールぐらいの大きさのブール(金属球)を、6~10メートル先のビュット(木製の目標球)めがけて投げる。相手よりビュットに近く投げることを競うスポーツだ。

15年程前に、高屋さんは地域のペタンク大会に出場。初めてだったが、「(ルールとかは)分からないけど、面白かった」。同じく廣瀬さんも「体育振興会の活動をしていた主人に教えてもらって。最初は簡単だなーと思いましたが……」。以来、2人はペタンクが、まるで生活の一部のようになった。コロナ禍が拡大する前の2019年12月には、ベトナムで開かれたアジア大会にも国内予選を突破して出場した。他県の2人と一緒にプレーしたが「外国のレベルの高さに触れました。私たちは、ちょっと自己流でやっている感じですね」と異口同音に振り返る。2010年には京都市ペタンク・ブール連盟前身の京都市ペタンク協会が発足、普及の足場を固めているところであり、ペタンク愛好者の中にも競技スポーツとしてレベルアップを目指すプレーヤーが出てきそうだ。

2年前からは、WMGに向けた練習を始めているという高屋さんと廣瀬さん。京都市西京区の大原野ペタンク練習場(京都縦貫道路の高架下)で、一心にブールを投げる2人のユニホームの胸には、アジア大会のときに付けた「日の丸」がキラリ。ビュットを狙う目もまた、キラリと輝いている。

高屋トシコさん(左)と廣瀬道代さん(右)

井上 年央(いのうえ としお)
スポーツライター
元京都新聞社運動部長

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