京都サンファニークラブ|京のソフトボール 躍動のとき

京都サンファニークラブ

京都のソフトボールが、“コロナ禍”に沈まず、元気だ。男子のクラブチーム「京都サンファニークラブ」は、2021年の第42回全日本クラブ男子選手権で準優勝し、女子では「ギャラクシースターズ」の愛称で親しまれるSGホールディングスが、今年3月に開幕の新リーグ・JD.LEAGUEに参戦する。さらに、京都市ソフトボール協会が2014年から取り組むピッチャー育成のジュニア強化も成果を出している。大人たちの活躍は、子どもたちの夢につながり、やがては京都のソフトボール全体のレベルアップに…と、期待が高まる。

全日本クラブ・準優勝、“チームの夢”加速

片岡涼選手

京都サンファニークラブは2004年に誕生した。2021年7月に阿蘇市で開催された全日本クラブ男子選手権(32チーム)に、近畿予選を突破して6度目の出場となった。過去の戦績はベスト8が最高だったが、平井靖之総監督は「エースの力が充実していたし、大会前から手応えを感じていた」と話す。1、2回戦は、ともに3-0。準々決勝と準決勝は日本リーグ勢と対戦し、いずれも1-0。決勝は後に日本リーグ覇者となる平林金属(岡山県)を崩せなかったが、京都のチームとして初めての準優勝と健闘した。

大会で4試合を完封した高知県出身の片岡涼選手は、小学生のときからソフトボール一筋。中京学院大学では全国インカレの優勝経験もある。京都市で社会人となり8年目(大会時)のエースは「(ボールの)キレとコントロールを大切に」とブレず、打っては5番を担った。

全日本クラブ準優勝という一つの「土台」を築いたチームは、一層の飛躍を誓う。クラブ、実業団、大学チームがすべて出場する全日本総合選手権で、「ベスト4を狙いたい」と片岡選手。平井総監督は「クラブには、40歳、50歳以上のチームもありますが、今年は60歳以上も立ち上げます。将来はジュニアチームもつくりたい」と、活動の幅を広げる構えだ。さらに、日本リーグ加盟という大きな目標も描く。野球とはやや異なるプレーの微妙な“緊張感”が魅力というソフトボール。元高校球児も多い選手たちの笑顔は、春の陽光に似ている。

チーム略歴

  • 2004年:創部
  • 2007年:全日本クラブ選手権大会、全日本総合選手権大会 初出場
    (2010・2018・2019・2021:全日本総合選手権大会出場)
    (2012・2016・2018:全日本クラブ選手権大会出場)
  • 2021年:全日本クラブ選手権大会 準優勝

京都サンファニークラブ公式Instagram

井上 年央(いのうえ としお)
スポーツライター
元京都新聞社運動部長

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